高血圧症とは

高血圧症

文字通り血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態です。日本人にはとても多く、40～74歳の人のうち男性は約6割、女性は約4割が高血圧と言われています。放置していると心不全や狭心症、心筋梗塞といった心臓血管系の病気の危険が高まりますので、早めに治療を開始するようにしましょう。

主な原因

高血圧は、遺伝的因子も関係しているのですが、最も大きな要因は不摂生な生活習慣です。脂肪分の多い肉や揚げ物が好きな方、味付けの濃い食事を好まれる方は高血圧となりやすいので、注意が必要です。また、デスクワークが多く、定期的な運動も行っていない場合も、高血圧を引き起こす要因となります。さらに、精神的なストレス、過剰な飲酒、喫煙なども危険因子です。

高血圧の予防対策

  • 減塩に努めましょう（1日あたり6g未満が目安です）
  • 野菜や果物を積極的に摂りましょう
  • コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を減らしましょう
  • 肉よりも、魚を食べるようにしましょう
  • 肥満の方は、減量を目指します
  • 定期的な運動を取り入れましょう（心血管系障害のある人は除く）
  • お酒の飲みすぎに注意しましょう
  • 禁煙しましょう
  • ストレスを溜めず、心身をリラックスさせましょう

高血圧症の治療

高血圧の状態を是正するには、生活習慣を見直すことが大切です。肥満の方は適正な体重に近づけます。運動不足の方は、適度な運動を心がけます。食生活に問題がある方は、脂肪の摂り過ぎに注意し、減塩に努めます。しかし、このような食事療法や運動療法でも血圧が下がらないときは、薬物療法が必要になります。

なお、血圧を下げるお薬を飲み始めたら、一生やめられないと思っている方が少なくないようですが、良くなってくれば、減らしたり、止めたりすることも可能です。一度降圧薬を内服し始めたら飲み続けなくてはいけないと考えるのではなく、薬がやめられるように日頃の摂生に努めることが大切なのです。